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SynologyのWebサーバをCloudflareとIPv6で接続する

 メモ

このドキュメントは古いドキュメントです。

CloudflareとWebサーバをIPv6で接続する方法は推奨できません。

CloudflareとWebサーバ間はCloudflareのトンネルで接続した方が数多くのメリットがあります。

詳細は[CloudflareのCDNにWebサーバを接続する方法とセキュリティ対策]を参照して下さい。

 

ここではSynologyのNASの中にある[Webサーバ]と[Cloudflare]を[V6プラス]のIPv6で接続する方法を解説しています。

別の言い方をするとポート番号443でIPv6通信で接続するという事です。

この接続はルータに443の転送先設定は不要な接続になります。

接続図は下図の様になります。

■CloudflareのDNSにAAAAレコードを作成しSynologyNASのIPv6アドレスを設定します。

■その結果、このWebサーバはIPv4/IPv6網の利用者からアクセスする事ができる上にCloudflareのCDN機能が働いたサーバとなります。

 CDNとは

CDNは[Contents Delivery Network]の略で、画像データがCloudflareのネットワークの中にキャッシュされるのでユーザから見たレスポンスが早くなる仕掛けになります。

■しかもこのサーバはWAFとDDoS対策されたサーバとなります。

 Cloudflareを利用すると

CloudFlareメニュの[セキュリティ]を見てください。

下記のセキュリティ機能が無償版でもバンドルされている事が判ります。

WAF

WAF(ワフ)とは「Web Application Firewall」の略で、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃からWebサイトを守るツールです。

わざわざWAF対策ツールを購入しなくてもCloudflarを利用するだけで対策できる様になります。

DDoS

DoS攻撃とは1つのIPアドレスからターゲットに大量のアクセスデータを送り負荷をかける攻撃です。

一方、DDoS攻撃は他のパソコンを踏み台にして複数のIPアドレスからDoS攻撃をかける攻撃になります。

SynologyではDoS攻撃に対する対策はありましたが、DDoSには対応できませんでした。

しかし、Cloudflareを利用する事によりDDoS攻撃にも対応できる様になります。

 

1.CloudflareにAAAAレコードを追加する

1)CloudflareのサイトのDNS画面に入ります。

■[レコードの追加]ボタンを挿入します。

 

2)下記画面に必要事項を入力します。

タイプ:▼をクリックしてAAAAレコードを選択します・

名前:任意のサブドメイン名を入力します。

例)ドメイン名が[mydomain.com]で、[nw]を指定した場合のURLは[nw.mydomain.com]になります。

IPv6アドレス:仮のIPアドレスとして[111:1:1:1:1:1:1:1]を入力して下さい。

コメント:このサブドメインを説明するコメントを入力します。

■保存ボタンを挿入します。

 

3)以上で下記の様なDNSレコードが作成されます。

 

注意

1.同じサブドメイン名でAレコード(IPv4アドレス)は作成しないでください。

AとAAAAレコードがあるとCloudflareはAレコードで接続を試みるので、IPv6でサーバと接続する事ができなくなります。

2.プロキシをOFFにしないで下さい。

プロキシをOFFにするとCloudflareはただのDNSサーバとなる為、通信はCloudflareを経由しないので、IPv4網からのアクセスできないうえに、CDNやセキュリティ機能も無効となります。

 

2.SynologyからAAAAレコードを更新する

次は、SynologyNASのIPv6アドレスでcloudflareのAAAAレコードを更新する処理になります。

1)[コントロールパネル→共有フォルダ]を実行

作成で[script]フォルダを作成します。

 

2)スクリプトファイルを作成します。

EmEditorを起動し、下記ファイル貼り付けて下さい。

#!/bin/bash

# シェルスクリプトの実行パラメータ
auth_email="xxxxxxxxxxxx"  # アカウントのメールアドレス
auth_key="xxxxxxxxxxxx"     # ドメインの概要画面に表示されているAPIトークンを取得をクリックし、表示された画面のGlobal API Keyを取得します。
zone_id="xxxxxxxxxxxx"       # ドメインの概要画面に表示されているゾーンIDを指定します。
sub_domain="xxxxxxxxxxxx"  # 更新するAAAAレコードのサブドメイン名をフルで指定します。

# SCRIPT START
echo "[Cloudflare API] START"

# Synologyに設定されているIPv6アドレスを取得します
ip6=$(curl -s https://ipv6.icanhazip.com/)
echo "[Cloudflare API] Get_SynoIP=" $ip6

# cloudflareの指定サブドメインに設定されているAAAAレコードを取得します
record6=$(curl -s -X GET "https://api.cloudflare.com/client/v4/zones/$zone_id/dns_records?name=$sub_domain&type=AAAA" -H "X-Auth-Email: $auth_email" -H "X-Auth-Key: $auth_key" -H "Content-Type: application/json")

# 指定サブドメインにAAAAレコードが見つからない時の処理
if [[ $record6 == *"\"count\":0"* ]]; then
  >&2 echo -e "[Cloudflare API] 対象のレコードが見つかりません。先にサブドメインAAAAレコードを作成して下さい。"
  exit 1
fi

# cloudflareのAAAAレコードからIPアドレスを取り出す
old_ip6=$(echo "$record6" | grep -Po '(?<="content":")[^"]*' | head -1)
echo "[Cloudflare API] Cloudflare_IP=" $old_ip6

# cloudflareのAAAAレコードから設定コメントを取り出す
old_comment=$(echo "$record6" | grep -Po '(?<="comment":")[^"]*' | head -1)
echo "[Cloudflare API] comment=" $old_comment

# IPv6アドレスの更新が不要な場合の処理
if [[ $ip6 == $old_ip6 ]]; then
  echo "[Cloudflare API] IPアドレスに変更がないので更新処理は行いません."
  exit 0
fi

# AAAAレコードからレコード識別子を取り出す
record6_identifier=$(echo "$record6" | grep -Po '(?<="id":")[^"]*' | head -1)

# アップデートの実行
update6=$(curl -s -X PUT "https://api.cloudflare.com/client/v4/zones/$zone_id/dns_records/$record6_identifier" -H "X-Auth-Email: $auth_email" -H "X-Auth-Key: $auth_key" -H "Content-Type: application/json" --data "{\"id\":\"$zone_identifier\",\"type\":\"AAAA\",\"proxied\":true,\"name\":\"$sub_domain\",\"content\":\"$ip6\",\"comment\":\"$old_comment\"}")

# 更新処理の結果のレポート
if [[ $update6 == *"\"success\":false"* ]]; then
  >&2 echo -e "[Cloudflare API]更新に失敗しました. DUMPING RESULTS:\n$update4\n$update6"
  exit 1
else
  echo "[Cloudflare API] IPv6 address '$ip6' でCloudflareのレコードを更新しました."
fi

■[ファイル → 名前を付けて保存]を実行します。

■scriptフォルダの下にファイル名が[cloudflare_ddns.sh]で、[BOM無し]、[LFのみ]で保存します。

 

3)上記のスクリプトファイルを修正します

上記スクリプトの実行パラメータにある[XXXXXXXXXX]の所を修正します。

auth_email:Cloudflareのアカウント(メールアドレス)を入力します。

auth_keyzone_idは下記画面から取得します

ドメインの概要画面を開くと右下の方にAPIに関する項目が表示されています。

zone_idは、上記画面から直接取得できます。

api_keyは[APIトークンを取得する]をクリックすると下記画面が開きます。

■上記の表示ボタンをクリックすると取得できます。

sub_domain:更新するAAAAレコードのサブドメイン名をフルで指定します。

例)ドメイン名が[mydomain.com]で、[nw]を指定した場合のサブドメイン名は[nw.mydomain.com]になります。

以上でスクリプトファイルの修正が完了しました。

 

4)タスクスケジューラの設定

①コントールパネル→タスクスケジューラを起動します。

②作成→予約タスク→ユーザ指定のスクリプトを実行します。

タスク作成画面が表示されます。

③タスク設定タブを開きます

■電子メールアドレスを指定して、Eメール通知をONにします。

■コマンド欄に下記を入力します。

/volume1/script/cloudflare_ddns.sh

 メモ

上記の設定はスクリプトが実行されるたびにメールが送られる設定になります。

デバッグが終わった後は、★の所に✓を付けると、異常終了しない限りはメールが送られない仕様となります。

④全般タブ、スケジュールの設定

・全般タブのタスク名は判り易い名称を付けてください。

・スケジュールは1回/1日で基本的には良いと思いますが、1時間ごとに走らせる事もできます。

・最後にOKボタンを挿入し、タスクを確定させます。

 

5)タスクスケジュールのマニュアル実行

タスクスケジューラの画面は下図の様になります。

■作成したタスクを選択し[実行]ボタンを挿入すると、マニュアルでタスクを実行させる事が出来ます。

■実行後、メールとCloudflareのDNSレコードを参照して、正常に更新されたかを確認して下さい。

IPv6アドレスがSynologyのNASのアドレスに更新された事が確認できます。

 

3.WordPressの実行

新規にWordPressを作成する場合は[日本語WordPressをインストールする]を参考に、ここで作成されたドメイン名でアクセスして作成します。

 

既存のWordPressをこのドメイン名で動かす場合は、旧のURLを新しいURLに変更してから、アクセスして下さい。

このサイトは下記の様なURL変更を行いました。

https://nw.myds.me → https://hnw.t-spirits.com/oldies/

 メモ

本当は仮想ホスト機能を利用して[https://hnw.t-spirits.com]にしたかったのですが、この形式だと画像が表示されないという障害が発生します。

原因は不明です。

よって現在はフォルダ名指定のWordPressで運用しています。

 

 

 Cloudflareのアカウントの作成から各種の設定

ここではCloudflareの下記項目について解説しています。

1.Cloudflareのアカウントを作成する

2.ドメイン(サイト)の追加

3.クイック設定の確認

4.Webサーバの登録

5.Cloudflareアカウントの2要素認証

1.Cloudflareのアカウントを作成する

1.Cloudflareの公式サイトにアクセスします。

[Cloudflareの公式サイト]にアクセスし画面右上の[地球マーク]をクリックし、[日本語]を選択します。

■画面が日本語表示に変わります。

 

2.日本語表示画面からサインアップを実行します。

画面上部にある[サインアップ]をクリックします。

■メールアドレスとパスワードの入力だ面が表示されます。

 

3.メールアドレスとパスワードを入力します。

下記画面に必要事項を入力します。

■メールアドレスとパスワードを入力して[サインアップ]ボタンを挿入します。

■パスワードは8文字以上で1つ以上の数字と記号を含む必要があります。

 

4.指定したメールアドレスにメールが届きます。

メールに表示されているURLをクリックするとCloudflareの画面が開きます。

■左上にあるログをクリックします。

以上でCloudFlareの画面が表示されます。

 

2.ドメイン(サイト)の追加

1.ホーム画面に表示されているサイトの追加を実行します。

画面上部にある[サイトの追加]をクリックします。

■ドメインの入力画面が表示されます。

 

2.取得したドメイン名を入力します。

[XServer]等で取得したドメイン名を入力し[続行]ボタンを挿入します。

■Cloudfflareの料金プランが表示されます。

 

3.料金一覧が表示されるので[Free]を選択します。

下記画面から[Free]を選択して[続行]ボタンを挿入します。

■指定したドメインに登録されていたDNSレコードが表示されます。

 

4.DNSレコードを確認する画面が表示されます。

続行ボタンを挿入後、暫くするとClodflreが指定されたドメインからDNSレコードをサーチして下図の様な画面が表示されます。

新規ドメインの場合は、何も表示されません。

画面を確認後[続行]ボタンを挿入します。

■ネームサーバの変更画面が表示されます。

 

5.ネームサーバを変更する画面が表示されます。

①下記画面が表示されます。

下記画面は[XServer]等のドメインのメームサーバ[Cloudflare]のメームサーバに変更しろ!とのメッセージになります。

 

②XServer側の設定変更

[XServer Domain]にログインし[ネームサーバ設定]を開きます。

・[その他のサービスを利用する]に✓を付けCloudflareのネームサーバをコピーして貼り付けます。

・[確認]ボタンを挿入し、変更を確定させます。

 

③Cloudflareの画面に戻って[ネームサーバをチェックする]ボタンを挿入します。

以上でドメインの登録が完了します。

登録が完了すると登録したメールアドレスに完了通知が届きます。

 

6.クイックスタート画面の設定

ドメインの登録が完了すると下記画面が表示されます。

・[始める]ボタンを挿入します。

①セキュリティの改善で下記画面が表示されます。

■HTTPコンテンツをHTTPSに書き換える処理を行うか?を指定します。

■✓をONにして保存をクリックします。

■HTTPリクエストをHTTPSリクエストに変化するか?を指定します。

■✓をONにして保存をクリックします。

②パフォーマンスの最適化

■brotli(ブロトリ)とはGoogleが開発した圧縮アルゴリズムで、これを利用して圧縮するかするか?指定します。

■✓をONにして保存をクリックします。

③概要画面

下記の確認画面が表示されます。

■終了をクリックします。

上記でONにしたのは下記になります。

①HTTPSの自動リライト

②常にHTTPSを使用

③Brotli

上記がCloudflareの設定の何処を変更したかは下記の3項で確認します。

 

3.クイック設定の確認

ドメインが登録されるとCloudflareのホーム画面のドメイン名がアクティブに変わります。

上記をクリックするとこのドメインで利用できるメニュ画面が表示されます。

クイック スタート ガイドで設定した項目は上図の[SSL/TSL]、[Speed]メニュの中の一部の設定項目ONにしています。

 

1.[SSL/TSL]→[エッジ証明書]を開いて下さい。

①HTTPSの自動リライト

②常にHTTPSを使用

がONとなっており、クイックスタートでここを設定した事が確認できます。

又、[概要]ページを見ると判るようにクライアントとサーバの間にCloudflareが入り、各々との通信をcloudflareの証明書で暗号通信する設定になっています。

 

2.[Speed]→[最適化]を開いて下さい。

[推奨事項]タブの[プロトコル]欄を見て下さい。

③brotli(ブロトリ)

が有効になっており、クイックスタートでここを設定した事が確認できます。

 メモ

[brotli]とはGoogleが開発したウェブデータの圧縮技術で、HTTPSトラフィックのページロード時間を高速化するものになります。

 

[推奨事項]タブ以外のタブの設定で何ができるか?を下記に解説します。

[イメージの最適化]タブ

Pro版に変更すると更に高度なイメージ圧縮が使える様になります。

[コンテンツの最適化]タブ

[brotli]以外にもコンテンツを最適化するツールが利用できます。

利用できるものは総て利用する事がお勧めです。

[プロトコルの最適化]タブ

デフォルトで設定されているHTTP/2以外にプロトコールの最適化が選択できます。

利用できるものは総て利用する事がお勧めです。

[その他]タブ

スマートデバイス対応の設定ができるタブです。

利用できるものは総て利用する事がお勧めです。

 

4.Webサーバの登録

CloudflareにWebサーバを登録するという事は、CloudflareのCDNを利用する事になります。

具体的にどうなるか?は[CloudflareのDNS+CDNとは]を参照して下さい。

 

このWebサーバをCloudflareのCDNに登録する方法には下記の手段があります。

①IPv4で接続する(Aレコード)

②IPv6で接続する(AAAAレコード)

③Cloudflareのトンネルで接続する(CNAMEレコード)

 

推奨の接続方法は③のトンネル接続で理由は下記になります。

アドレス更新が要らない

AやAAAAレコードの場合は、回線のIPアドレスが変動した場合に更新処理が必要になります。

しかしトンネル接続の場合は、この更新処理が要らない

 

・オリジンIPに対するDDoS対策がやり易い

AやAAAAレコードの場合は、CloudflareのIPアドレスだけファイアウオールで許可する必要がある。

しかしトンネル接続の場合は、ファイアウオールでポート番号総てをブロックしても良いのでセキュリティが強化されます。

詳細は[DDoS対策はCloudflareのCDNだけで大丈夫か?]を参照して下さい。

 

尚、Webサーバをトンネルで接続する具体的な方法は

[Webサーバの[Cloudflare Tunnel]接続とセキュリティ強化策]で解説しています。

 

5.Cloudflareアカウントの2要素認証

CloudflareでいくらWebサーバを守っても、Cloudflareのアカウントがパスワード保護だけでは心もとないです。

よってここではCloudflareのアカウントを2要素認証にする方法を解説します。

 

1.マイプロフィール画面を開く

画面の右上の▼をクリックして[マイプロフィール]を開きます。

 

2.認証メニュを開きます。

左ペインの[認証]をクリックすると下記画面が表示されます。

下の2要素認証が今回の対象メニュになります。

 

3.2要素認証の[設定]ボタンを挿入します。

下記画面が開きます。

今回は下の[モバイルアプリ認証]を利用します。

■セキュリティキー認証

WindowsのPINコードの様にハードウェアのキーを利用して認証する物です。

■モバイルアプリ認証

スマホのアプリ[Google Authenticator]等を利用して認証する物です。

 

4.モバイルアプリ認証を利用する

①自分のスマホに[Google Authenticator]をインストールします。

 

②[モバイルアプリ認証]の[追加]ボタンを挿入します。

下記画面が表示されるので順番に処理していきます。

■QRコードをスマホで読み取ると6桁の数字が定期的に更新されます。

■スマホに表示された数字を上記の画面に入力します。

■Cloudflareのパスワードを入力します。

 

③[次へ]で先に進むと2要素認証が設定され下記画面が表示されます。

モバイルアプリの認証が[有効]になります。

 

5.バックアップコードを作成する。

スマホを忘れた場合Cloudflareのログインできないのは困ります。

そこで[バックアップコード]の[再作成]ボタンを挿入して下さい。

表示されたバクアップコードをPCに保存して下さい。

 

以上の結果、Cloudflareのログインは

・Cloudflareの[ID]と[パスワード]

・[Google Authenticator]に表示されるワンタイムパスワード

もしスマホを忘れた場合は、PCの保存してある臨時パスワード

になります。

Cloudflareで利用するドメインをXServerから取得する

ここではドメインを持ってない人がXserverからドメインを取得する方法を解説します。

 

Xserver社はレンタルサーバを貸し出す事が主事業なので、ドメイン取得は[.com]等が1年目は1円、2年目以降は1,428円と日本一安い事を宣伝している会社になります。

 メモ

実はCloudflareでもドメイン取得ができます。

価格は$8.03/年間なので円安の150円換算でも1,204円になり、Xserverより安いです。

しかし、1年目1円等のサービスは無い事と、始めてのドメイン取得なのでXserver社を利用する事としました。

ここでは下記項目で解説します。

1.Xserver Domainからドメイン名を取得する

2.Xserver Domainの操作画面

1.Xserver Domainからドメイン名を取得する

下記URLをクリックして下さい。

https://www.xdomain.ne.jp/

1.表示された下記画面に取得したいドメイン名を入力します。

■任意のドメイン名を入力し[検索する]ボタンを挿入します。

■利用できる文字は「-ハイフン」と半角英数字3~63文字で先頭は英字です。

ドメインによっては日本語が使える物もありますがお勧めしません。

 

2.利用できるドメイン名の場合は下図が表示されます。

既に取得済みのドメイン名の場合はエラーがでます。

■利用するドメイン名を✓し[取得手続きに進む]を実行します。

 

3.サーバの利用を選択する

■10日間貸し出して貰ってもあまり意味がないので「利用しない」に✓を付け先に進みます。

 

4.登録アカウント、支払い方法等を入力します。

■メールアドレス、パスワード、カード情報等を入力して申し込みを完了させます。

 

以上で指定したドメインが利用可能になり、後日口座から1円が引き落とされました。

契約期間は1年ですが、管理画面から1年後の更新手続きを行っておくと自動で更新される様です。

 

2.Xserver Domainの操作画面

ドメイン名を取得した後のログイン画面は下記になります。

https://secure.xserver.ne.jp/xapanel/login/xdomain/

ホーム画面からログインすると下記画面が表示されます。

ログインすると下記画面が表示されます。

■上記画面が表示されてない場合は、サービス管理から[Xserver Domain]を選択して下さい。

■Xサーバを借りてないので[ネームサーバ設定]以外のメニュは利用できません。

この[ネームサーバ設定]にCloudflareのDNSのアドレスを指定します。

設定方法は[Cloudflareのアカウントの作成から各種の設定]を参照して下さい。

 

SnologyのNASをIPv6で接続する

 メモ

このドキュメントは古いドキュメントです。

CloudflareとSynologyのNASの間はCloudflareのトンネルで接続しています。

詳細は[CloudflareのCDNにWebサーバを接続する方法とセキュリティ対策]を参照して下さい。

尚、セキュリティ対策の為にSynologyの[QuickConnect ID]も[DDNS]も現在は利用していません。

 

私の自宅のインターネット環境は下図の様になっています。

■自宅のルータはHGW(PR-300NE)の下にV6プラス接続用の(PA-WG2600HS2)が接続されています。

■以前はSynologyのNASは2台ともPR-S300NEに接続し、IPv4 PPPoEで利用していました。

内部からのインターネットアクセスはV6プラスのIPoE、インターネットからの自宅アクセスはGMOとくとくBBのIPv4 PPPoE接続という使い方になります。

■今回はSynologyのNo2をV6プラスと接続しているPA-WG2600HS2に接続替えをしました。

V6プラスのIPv4のポート番号は1ユーザ240個と限定されているので、実質的には利用できません。

またV6プラスのIPv6アドレスは半固定で、ポート番号に制限はありません。

よってIPv6でSynologyとインターネットは問題なく接続できます。

しかしIPv6通信を行う為には当該ルータと上位ルータの「IPv6ファイアウオール機能」をOFFにする必要が有ります。

1.IPv6に接続した後に行う事

IPv6で接続されたSynologyのNASで下記設定を行います。

1.ローカルのIPアドレスの設定

[コントロールパネル→ネットワーク→ネットワークインターフェイス]のLAN1のIPv4アドレスをマニュアルで設定して下さい。

以上で[http:IPアドレス:DSMポート番号]でローカル環境からDSMにログインできる様になります。

※DSMのポート番号は[コントロールパネル→ログインポータル→DSM]で確認/変更ができます。

 

2.QuickConnect IDの設定

ローカルのIPアドレスでDSMにログインして下さい。

[コントロールパネル→外部アクセス→QuickConnect]でQuickConnect IDを有効にして下さい。

以上でIPv4/IPv6環境からQuickConnectでDSMにログインできる様になります。

※QuickConnectで使えるアプリケーションは、QuickConnect画面の詳細ボタンを挿入すると確認する事ができます。

 

3.SynologyのDDNSの設定

[コントロールパネル→外部アクセス→DDNS]でSynologyのDDNSを作成して下さい。

また上記に合わせてSSL証明書も取得して下さい。

以上でIPv6環境からSyonoloyのDDNSを使った下記アクセスが可能になります。

[https://synologyのDDNS:DSMに設定されたポート番号]

※IPv4接続の時と違い、ルータに設定するポート番号の転送ルールは不要です。

 スマホのテザリングでIPv6でアクセスする方法

スマホの電話回線のデフォルトはIPv4接続になっている筈です。

これをIPv4/IPv6に変更する方法は下記になります。

[設定→SIMカードおよびモバイルデータ]を起動し、SIM情報[NTT DOCOMO]等をクリックします。

[アクセスポイント名]をクリックし、利用しているプロバイダを選択します。

この中にある[APNプロトコル]をクリックして[IPv6/IPv4]を選択し✓をします。

以上でIPv6通信も利用できるようになるので、テザリング環境でSynologyのDDNSを利用したアクセスが可能となります。

 

以上の様にSynologyのNASを個人が接続環境を意識してIPv6で利用する事は可能です。

しかし、NASの中にある公開Webサーバは他人がアクセスする為、IPv4網からアクセスできないと使い物になりません。

そこで登場するのがCloudflareというCDNツールです。

これを利用するとIPv6で接続されたSynologyのNASをIPv4/IPv6のいずれからでもアクセスできるようになります。

このサイトはこのアクセスツールで作成されています。

Synology MailServerを利用する方法

Synologyには「Mail Server」と「MailPlus Server」の2つのメールシステムがあります。

ここでは「Mail Server」+「SynologyのDDNS(ドメイン)」でメールを構築する方法を解説します。

1.Synology Mail Serverの特徴

MailPlusではSynologyのDDNSは利用できませんが「Synology Mail Server」は利用できます。

 

特徴は下記になります。

Synology Mail Serverは、Synologyのユーザ名にメールアドレスを付与するメールシステムで、メール固有の名称を持つ事はできません。

例えばユーザ名が「yamada.taro」の場合は「yamada.taro@ドメイン名」のメールは利用できますが、「ta.yamada@ドメイン名」等の別名のメールは利用できません。

 

またメールクライアントは「Mail Station」というソフトが提供されていますが、これはローカルからしか使えませんし、スマホ用のアプリも提供されません。

そこで「Synology Mail Server」で利用するメールクライアントはSynologyのユーザ名で送信サーバや受信サーバの設定ができる下記ソフトウェアを利用します。

・PCの場合

ThenderBird

・スマホの場合

edison mail,K-9MAil,BlueMail,gmail等

 

2.SynologyのDDNS(ドメイン名)を使う為の事前準備

メールを受信する各メールサーバは「正引き」と「逆引き」が一致するメールを受け取り、受け取った後「正常メール」、「迷惑メール」、「SPAMメール」等の判断を行います。

一般の無償DDNSをメールドメインとして利用すると過去に悪い人たちがこのDDNSを使ってSPAMメール送り付けた関係で「迷惑メール」扱いになってしまいます。

一方、SynologyのDDNSはDNSレコードが設定できない関係でメールに使われることは普通は無いので、少し制限はありますがメールに利用する事ができます。

 

但しメールに利用する為には下記が必要になります。

①正引き

ドメイン名からIPアドレスに変換する事を行います。

これはSynologyのDDNSサイトが行ってくれています。

正常にアクセスできているか?は下記のサイトで確認して下さい。

ドメイン名からIPアドレスを取得するサイト

②逆引き

IPアドレスからドメイン名に変換する事を行います。

 メモ

メールは「正引き」と「逆引き」が常に一致する必要が有る為、固定IPの取得が必須です。

私が利用している固定IPはインターリンクの ZOOT NEXT を利用しています。

このサービスは手記費用が0円で2か月無料なので試した後に解約する事も可能です。

更に「逆引き」設定が簡単に行えるツールを無償で提供しているのが最大の特徴です。

インターリンク以外の固定IPのプロバイダの場合は別途DNSサービスに加入してDNSレコードを設定する必要があります。

よって私の場合は逆引き設定はインターリンク社が行ってくれています。

自分が取得した固定IPが正しくメールドメインを示しているか?は下記のサイトで確認して下さい。

IPアドレスからドメイン名を取得するサイト

 

ルータの設定

ルータにメールに利用するポート番号を設定します。

SMTP IMP POP3
プロトコル SMTP SSL/TLS STARTTLS IMAP SSL/TSL POP3 SSL/TSL
ポート番号 25 465 587 143 993 110 995

 

以上でメールサーバを立ち上げる為の事前準備が完了しました。

 

3.Synology Mail Server及びクライアントの設定

1.パッケージセンタから下記アイコンをインストールします。

下記アイコンが追加されます。

 

2.Mail Serverの設定

インストールされた「Synology Mail Server」をクリックします。

1)SMTPの設定

メニュの「SMTP」をクリックし、開いた画面に下記を設定します。

■SMTP、SMTP-SSL、SMTP-TSLに✓を付けて有効にします。

■①をクリックし、メールを与えるユーザを選択します。(ローカル、LDAP等)

■②の欄にSynologyから取得したDDNSを入力します。

 

2)IMAP/POP3の設定

メニュの「IMAP/POP3」をクリックし、各項目に✓を入れます。

 

3)エイリアスの設定

各Synologyユーザにエイリアス名は設定しないでください。

例えば「yamada.taro」というユーザに「ta.yamada」等のエイリアス名を付与した場合、「ta.yamada@ドメイン名」でメールの受信はできますが、このメールへの返信がユーザ名と異なる為にエラーとなってできません。

よってSynology Mail Serverを利用する場合はユーザ名のままで利用して下さい。

 

以上でSynology Mail Serverは、メールの送受信が行える様になりました。

 

3.メールクライアントの設定

ここではThenderBirdの事例で説明します。

ThenderBirdについては「Thunderbirdのインストールと設定」や「ThunderbirdにSynologyのMailPlusやCalenderを読み込む方法」を参照して下さい。

 

Synology Mail Serverのメールを取り込む方法のポイントは下記になります。

新規アカウント作成を実行すると下記画面が表示されます。

あなたのお名前

日本語の名前を入力します。メール送信時のメールアドレスの頭に付く名前です。

メールアドレス

アクセスしたいメールアドレスを入力します。

例)Synologyユーザ名@SynologyDDNS

③パスワード

上記のメールアドレスのSynologyユーザのパスワードを入力します。

④[手動設定]ボタンを挿入します。

下記画面が表示されます。

①ホスト名

Synologyから取得したDDNSを入力しますが、先頭のドット(.)は削除します

②接続の保護

プルダウンから「SSL/TSL」を選択します。

③ユーザ名

メールアドレスの所有者のSynoligyのユーザ名を入力します。

メールアドレスではありません。(ここが他のメールシステムと異なる点です

④[再テスト]ボタンを挿入します。

アカウントが発見できると[完了]ボタンが青くなるので、これを挿入して終了です。

 

4.メールの送受信の確認

私が所有しているメールで送受信を確認した結果は下記になります。

メール 送受信結果と注意点
Gmailアカウント(複数) 問題なく送受信できます。
Yahooメール(複数) 迷惑メールに入ります。

しかし、1つのYahooメールで「迷惑メールでない」を操作すると、他のYahooメールも問題なく送受信できるようになります。

GMOメール 問題なく送受信できます。
INTERLINKメール 問題なく送受信できます。

 

4.メールのセキュリティの強化

3項の「Synology Mail Server及びクライアントの設定」でメールの送受信はできる様になりました。

次は「Synology Mail Server」のセキュリティの強化です。

 

1.現在のセキュリティ状態の確認

[レポート]画面の中にある「確認」ボタンを挿入して下さい。

現在のセキュリティレベルの確認ができます。

 

2.具体的なセキュリティの設定例

下記は私が利用しているセキュリティ例です。

セキュリティ項目 設定方法の解説
SMTP 認証を有効にする SMTPメニュ
画面の左記項目に✓を付けると、メールサーバがスパムメールのリレーサーバーに利用される事を防止します。
送信者名とログイン名は同じでなければなりません SMTPメニュ
画面の左記項目に✓を付けると、攻撃者が偽の送信者アドレスを使ってメールを送信する行為を防止します。
SpamAssassin フィルタエンジンを有効にする セキュリティ→スパム
画面の左記項目に✓を付けると、スパムを認識するフィルタエンジンが稼働し、スパムメールは自動的に迷惑メールに移動させます。
DNSベースのブラックホールリストフィルタを有効にする セキュリティ→スパム

画面の左記項目に✓を付けると、ブラックリストに載ったIPアドレスからのメールの受け取りを拒否します。

未承認のパイプライン要請を拒否 セキュリティ→スパム→高度なアンチスパム設定
画面の左記項目に✓を付けると、ESMTPコマンドのパイプラインを不正に使用する大量メール送信ソフトからのメールを拒否します。
完全に資格のあるドメイン名(FQDN)を持たないHELLOのホスト名を拒否 セキュリティ→スパム→高度なアンチスパム設定
画面の左記項目に✓を付けると、EHLOネゴシエーションを装うサーバからのスパムメールを拒否します。
不明なHELOのホスト名を拒否 セキュリティ→スパム→高度なアンチスパム設定
画面の左記項目に✓を付けると、EHLOネゴシエーションを装うサーバからスパムメールを拒否します。
完全に資格のあるドメイン名(FQDN)を持たない送信者を拒否 セキュリティ→スパム→高度なアンチスパム設定
画面の左記項目に✓を付けると、非FDQNのホスト名や偽のEメールドメインからスパムメールを拒否します。
不明なドメインを使った送信者を拒否 セキュリティ→スパム→高度なアンチスパム設定
画面の左記項目に✓を付けると、非FDQNのホスト名や偽のEメールドメインからスパムメールを拒否します。
ウィルス対策を有効にする

更新ボタンを挿入し暫く待ちます

セキュリティ→ウィルス対策ウィルス
画面の左記項目に✓を付け更新ボタンを挿入し暫く待って下さい。
以上でウィルスが含まれたEメールを拒否します。
1日の送信量制限を有効にする セキュリティ→ブラックリストとホワイトリスト
画面の左記項目に✓を付け送信数を定義して下さい。
貴方のメールサーバがハッキングされ大量のスパムメールを送信する状態になっても設定された数字以上の送信は拒否されます。
危険コンテンツスキャンを有効にする セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目に✓を付けると、コンテンツスキャンを実行します。
一部のメッセージを拒否 セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目に✓を付けると、コンテンツスキャンの結果、危険と判断されるメールの受け取りを拒否します。
外部メッセージの本文を拒否 セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目に✓を付けると、Eメールアプリケーションを使ったEメールメッセージの本文をインターネットからダウンロードする際に拒否します。
フィッシング詐欺を強調する セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目に✓を付けると、フィッシング詐欺の可能性があるセクションは、ユーザーにリスクを知らせるためハイライト表示されます。
HTMLを書式のみ文書に変換 セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目に✓は付けない下さい。これに✓を付けると広告・宣伝等の画像が表示されるメールが見づらくなります。
IFramタグ セキュリティ→コンテンツスキャン

画面の左記項目は「許可」にして下さい。
以上で広告・宣伝等の画像が表示されるメールが見易くなります。

FORMタグ セキュリティ→コンテンツスキャン

画面の左記項目は「タグを無効にする」にして下さい。
以上で何が要求されているのかは分かりますが氏名等を送信する事は無くなります。

Scriptタグ セキュリティ→コンテンツスキャンに左記項目があります。

画面の左記項目は「タグを無効にする」にして下さい。
以上で何が要求されているのかは分かりますがScriptが動くことはありません。

ウェブバグ セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目は「タグを無効にする」にして下さい。意味が不明なのですが何が要求されているのかは分かります。
Object Codebaseタグ セキュリティ→コンテンツスキャン
画面の左記項目は「タグを無効にする」にして下さい。意味が不明なのですが何が要求されているのかは分かります